令和3年3月に夫がALSと診断される

 夫は、3年位前から、まず、五十肩の痛みがあり、それは比較的すぐに治ったが、その後腰痛に苦しんでいた。整体院に3カ所以上いき、神経ブロック注射をしたり、整形外科でリハビリをしたりしたが、腰痛はいっこうに治らず、だんだんと歩ける距離が短くなり、歩き方が変になってきた。会社まで、電車とバスで1時間の所にあり、やっとの思いでたどりつき、診断される前頃には、帰りに駅から自宅マンションまでの150メートル程の距離も歩けず、タクシーで帰ってきていた。

 

 2年位前には、手の震えがあり、神経内科を紹介されたが、本態性振戦と診断され、薬を出されたが、効かなくて、薬も飲まないので、そのうち私が行くのをやめてさせてしまった。有名な整形外科に行っても、異状なしということで、あまりにどこに行っても、腰痛が治らないので、神経内科の病気ではないかということで、以前に行っていた神経内科にかけこみ、あまりに歩けない窮状を訴えた所、医師が検査してくださって、CK(筋肉が壊れていく速度がわかるものらしい)の数値が異様に高いということで、総合病院で検査することになった。すると初診日とその二日後の検査で、ALS(疑い)と診断され、4月にはラジカット投与のために、仕事を休んで、入院することになった。コロナ禍で、入院中は面会謝絶で夫は暇でしかたがなく、病棟内を歩行訓練しようと歩いていると、「転倒すると危ないので、シルバーカーを使ってください」と看護師に怒られ、シルバーカーでぐるぐると回って歩いていたらしく、前向きなことに医師が感心していたようだ。